2021/04/05

モーショングラフィックスの映像ができるまで

まず、はじめにモーショングラフィックスとは、ロゴやイラスト、文字、図形、写真などに動きや音を加えて動画にしたもののことを言います。

文章や口頭では難解な説明も視覚的にも聴覚的にも働きかけることができるため、その使用用途は商品やサービスの説明動画、イベントのオープニングやブランディング動画など。
この記事ではモーショングラフィックスはどのようなプロセスで作られて、どのくらいの期間、どのくらいの費用がかかるのかをざっくりと解説していますので、モーショングラフィックスの制作をやってみたい方にも、発注側の企業様にもお役に立てる記事になっております。

どんなソフトを使用するのか

After Effects


モーショングラフィックスを使用する時に最もポピュラーなソフトはAfter Effectsです。After Effectsは元々ある素材を動かすだけでなく、ソフト内でグラフィック素材を作ることもできます。
また、After Effectsを作っているのはAdobe社であることから、illustratorやフォトショップで作成した素材に対しての互換性が高く、容易に取り込めます。

AviUti

モーショングラフィックスを作るソフトは基本的にはAfter Effectsが主流なソフトですがこちらは有料となっていますので、無料ソフトの中では最も使われているAviUtiというソフトがあります。
Aftere Effectsとの違いはユーザーインターフェースが違う程度でできる機能はそこまで変わりありません。

モーショングラフィックスができるまでの流れ

 

①絵コンテ/字コンテ


まず、はじめに行うのは絵コンテの制作です。絵コンテとは、漫画、映画、アニメ、テレビドラマ、CM、ミュージックビデオなどの映像作品の撮影前に用意されるイラストによる表のことを言います。絵コンテを制作する目的は、何を伝える映像で、どんなイメージで伝えるのかを決定し、映像の構成を具体的に決めていくことにあります。映像を作る根幹の部分になりますので議論を重ねて、慎重に進めていきます。また、他にも絵で表現せずに、文字のみで構成を表す字コンテを作成する場合もあります。

②音楽とVコンテ

次に行っていくのが、音楽の選定とVコンテの制作です。

音楽の選定

音楽が映像に対して与える影響は非常に大きいものです。特にモーショングラフィックスでは、音楽に合わせて映像に動きをつけていくので、土台となる音楽の選定が重要となってきます。

Vコンテ

音楽を決める際に役立つのがVコンテです。
Vコンテとは”ビデオ”コンテのことであり、絵コンテは静止画で構成されてたのに対して、Vコンテは絵コンテの構想に近い動画素材を用意し、構成に沿って当てはめて実際の動画に近い仮の制作物を作ります。このVコンテによって実際の映像のイメージが湧き、音楽や仮ナレーションを当てはめやすくなります。

デザイン


Vコンテで大まかな流れが決まったら、次はデザインを決めていきます。ここで決まったデザインのグラフィック素材を、次の工程で動かしていくことになります。動きをつけた後に大きくデザインを変更すると、工数が大きく変わり、余計な費用が発生する場合があるのでデザインに違和感がある場合は必ず、このデザイン工程で修正しておきましょう。また、その際に動きをつけるとデザインの印象も変わってくるので、それを加味した上でデザインを決めていきます。

④アニメーション

デザインが決まったら、次は映像として動かしていきます。移動や回転、拡大や縮小といったシンプルな動きだけでなく、それらを複合したり、想像できる動きはだいたい実現することができます。また、動きだけでなく様々なエフェクトを追加することで、実現できない動きはほぼないです。

⑤レンダリング

ここまでの全ての工程を終えたら、映像を書き出しで終了です。この書き出しのことをレンダリングと言います。どのようなデータ形式で書き出すのかによって、映像の綺麗さや容量の大小が変わってきます。mp4やmov、テレビCMの場合はこれをHDcamというのに変換しないといけないので少し時間がかかったりしますので、お客様に適切なデータで納品するために予めヒアリングをしておくとスムーズです。

レンダリングをしたら、完成です!

まとめ

この先の動画市場でモーショングラフィックスの需要はさらに大きくなっていくと言われており、あらゆるプロモーションのシーンで使われる汎用性の高いものです。
駆け出しのクリエイターさんや、企業の広報担当の方にとって役立つ記事になっていたら幸いです!