ブランディングムービーの製作に当たって、そのブランドのロゴを使ってアニメーション動画を作成することは珍しくありません。

みなさんこんにちは。映像のことならなんでもおまかせ。岩崎です。

先日面白い記事を見つけまして、それがこちら(ハイパーリンク)

昨今では、ランサーズやクラウドワークスなど、オンラインでフリーランスのデザイナーに仕事を依頼することができるサービスが増え、どんどん安価で仕事を依頼できるようになってきました。

記事元はSchool of Motionというモーションデザインのコミュニティメディアで、

よく自らこんな記事書こうと思ったなと正直感心するんですが、この中の記事では、

「7ドルの動画と1000ドルの動画どれぐらい違うの?」という、

下手するとモーションデザイン界の価格崩壊を犯しかねない疑問に挑戦しています。

…いやてか7ドルて!700円て!!!

ラーメンやん。。。

どうやって生活するねん。。。1食しか食われへんやんそんなん。。。

(なおここでは輝かしい1ドル100円の時代として為替を設定します)

実験では、”TELESCOOPS”という宇宙感のある名前のニセアイスクリームブランドのロゴムービーを作ってくれるフリーランスデザイナーを実際に探してみたようです。

いっちょまえのロゴ。ご丁寧にそれぞれユニークな名前をつけたメニューを何種類も展開済みだと書いてありました(もちろん偽メニュー)

 

クリエイターの探し先は

①Fiverrのフリーランサー(日本でいうランサーズやクラウドワークス): 7ドル(700円)

②Upworkのフリーランサー(もうちょっと価格高めのクラウドソーシングサービス):150ドル(1万5000円)

③プロのフリーランサー(人脈のツテ) :1000ドル(10万円)

の3つです。

果たしてどのような結果が出てくるのか、、、、、、

①Fiverrのフリーランサー:700円

・最終納品期間:24時間

・良かった点:価格・レスポンスの速さ

とにかく最安かつ才能のあるデザイナーを探すところから始まったようです。

しかも、700円といってもうち200円は手数料でFiverr側に持っていかれるためクリエイティブ料は僅か500円です(笑

安さ上にAfterEffectのテンプレートにロゴをはめ込むだけ、、というクリエイターが多い中、テンプレートなしのオリジナルアニメーションを作ってくれる人を検索。

「Photoshop、モーショングラフィックス、映像編集なんでも5ドル」という吉野家並のクリエイターがなんと存在し、決定。

そしてアカウントの初期設定から初稿を受け取るまでの時間なんと6時間!。。速い、速すぎる…

修正対応もし、完成形がこちら(下画像をクリック)

おー。。。お、おおw

意外とちゃんと仕事してくれるんですね。24時間で500円もらって、ですけどね、、、

記事でも、価格にしてはよくやった。とにかく「ロゴを動かす」ことだけしか求めてないのでこんなもんでしょう。とのこと。

②Upworkのフリーランサー:15,000円

・最終納品期間:7日

・良かった点:価格、カスタム、パターン

Upworkは日本を除く世界では最も使われているフリーランスクラウドソーシングサービスで、案件投稿から数分でいろんなクリエイターから手が上がったそう。

その中でも5つ星レビューを持つクリエイターに依頼。

3日後に初稿が上がり、しかもマイナーチェンジを含む3パターン。

そこから一つ選び、修正を経て完成形がこちら(下画像をクリック)。

おお!かなりのクオリティですね!

記事内でも150ドルにしては上出来だとのことです。

③プロのフリーランス:100,000円

・最終納品期間:6日

・良かった点:表現技法、構成、ブランディング効果、人柄(すこし)

最後はプロのフリーランスです。え、じゃあ今までのはプロじゃないの?といわれると

クラウドソーシングサービスには学生や主婦、副業や趣味でやってる人も多い為、ここではあえてプロという言い方をしてあるのだと思います。
(「1日500円や1週間で1万5千円しか稼げてない人」ってどういう人か考えればわかりやすいかも知れません..)

初稿は2日後に、アニメーションの修正、サウンドの修正を含んで完成形がこちらです(下画像をクリック・Gifなので音は出ませんすみません)

アニメーションうめぇぇぇ。。。

さすがに動きが細かいです。揺れとか。シンプルに上下運動じゃなくて微妙なZ軸の回転と、コーンがぶつかった瞬間にちゃんとアイスが微妙に潰れてたり、リングの揺れ方がとても自然です。あと、尺も短いながらきちんとブランドの意図を理解してそれをアニメーションに詰め込んでます。もたつき感のない、見ていて気持ちのいい動きはアニメーションの基本から理解していないと再現ができません。さすがベテランです。

また、このフリーランスの方はコミュニケーションの取り方も非常にスムーズで、表現したいことを引き出すトーク力なども優れていたそうです。

いかかでしょうか?どれが一番いい動画なのでしょう。

以上の3つの動画のうち実際にどれが一番いいと思うかを100人に価格を伏せてアンケートをとったところ、当然っちゃ当然ですが

①Fiverr – 2.9%

②Upwork – 12.6%

③プロのモーションデザイナー – 84.5%

とのことでした。

 

ここからは僕の私論を述べたいなと思うのですが

「700円でロゴムービーがつくれてしまう時代になってしまった」ということを、どのように捉えていただくかが重要かと思います。

確かに、700円でロゴを動かすことは可能になりました。

しかし、

そのロゴムービーは会社の看板となり、ブランドを象徴し、「何百万何千万円もしくはそれ以上の売り上げにつながるもの」、と考えると恐ろしく思いませんか?

Fiverrのロゴムービーは良くも悪くもロゴを動かしているに過ぎません。そこにはブランドに関係する何の表現もなければこだわったアニメーションもなされていません。空っぽなんです。

Upworkのものは確かに画面を埋め尽くして盛りだくさん度合いがあり、一見するといい感じに見えるのですが、このアイスクリームブランドの「宇宙」的な側面しか触れてないわけです。

アイスクリーム屋さんということがわかるまでかなりの時間を要する上に印象も残りにくい。なんか宇宙っぽいなぁ、、ぐらいしか残りません。
本当にブランドの価値を引き出す制作物かと言われるとやはりベテランの方に軍配は上がります。

なんども店頭でループされても苦じゃなく見れる動き。最初の奥行き感のあるアニメーションは目を引きつけ、ちゃんと「宇宙」「アイスクリーム」という二つの要素を取り入れ最大限に生かした制作物だと思います。

それが、ブランディングにつながり、お客さんのそのブランドに対するイメージを一番最初に構築するちゃんとしたツールになるわけです。

そして、それを実現するためにはただただ動画を作るだけでなくその向こう側まで考えれることが大切です。

オンラインワークの最大の難点がそこでもあります。

実際に顔を合わせ議論を重ね、今ある課題、今までの経緯、どんな未来を描いているのか、経営者の人柄はどんなものか、ローカルの客層に受ける風柄を把握するなどというところまで伺うことでどのような完成物が適切なのかがわかってくるわけです。

製作者は単純な作業者でなくある意味コンサルのような役割まで担わないといけないと思っています。(なんなら担当者の方がいいと思っていても、ターゲットに響かないものであれば意味はないので説得して通したりします)

私たちは、価値あるものを提供したいと思っています。ただただ安値でその場の満足感が得れるものを作るより、製作物で未来をサポートしていけるそんな存在でありたいと思っています。

ただでさえ暑いのに熱く書き過ぎて熱中症になりそうです!

読んでいただいてありがとうございました!